傘の受け渡しで、彼と2人で
逢う事になった
私の依頼で
傘を取ってきてくれた彼に
お礼を言わなければ…
そして
迷ったけれども…
恋愛部分には触れず
一番辛い時期に寄り添ってくれた
貴方にどれだけ救われたか…
と言う、1年間の感謝の気持ちを
認めたクリスマスカード🎄を
用意していた
2人でよく逢っていた
お店で待ち合わせをして…
緊張しながらも
…久しぶりにゆっくり
話した…
この人と居ると
やっぱり落ち着く…
『こないだは忙しいのに
傘を取りに行ってくれてありがとう』
『そりゃ…行くでしょ
冷静になってみるとさ、不法侵入だよね』
そんな挨拶を交わす…
彼は相変わらず、
優雅で繊細な雰囲気を
纏ってはいたけれども…
疲れと言うか…
彼なりの半年間の苦悩が
感じられた…
彼は彼で
自覚をせずとも…
大変だったかもしれない
漠然と思った…
私の不在を…
ひたすら仕事に注力する事で
乗り切ったと…
後から
聴いたけれども
穏やかな笑みを浮かべながら
…愚痴も言わずに
佇む姿は、
孤高でありながらも
力強さをも感じさせ
私の心臓がまたひとつ
鼓動をうつ…
そんな風に彼とはまた
少しづつ距離を詰めていった
にゃんこ傘は
緩衝材で厳重に包まれ
私に無事に納品された…笑
偶然の取り合わせのような
不思議な邂逅…
にゃんこ傘事件がなければ
再び2人が親しくなる
きっかけを
失っていたのかもしれない
過去を振り返ると
そう思う
そして…僕からと渡された
入社祝いを…帰宅してから
そっと開けると
それは鮮やかな色彩の
名刺入れだった…
まるで2人で観にいった
オディロンルドンの絵のようだ…
カラフルな花柄に…一点の
インディゴブルー🫐が際立っている
インディゴは彼の
イメージカラーだった
彼からの隠れたメッセージだ
『僕を愛していた事を
早く、思い出して欲しい！』
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